かつて、それをすると考えただけでもため息をつきたくなるような家事があった。

面倒で億劫で気が重く、ソファに横になって現実から逃避したくなるような。

それは何かといえば、掃除機かけである。

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掃除機かけのここがいやだった 

掃除機かけがそんなに嫌か?と聞かれれば、かつての私は本当に嫌だった。

なにせものが多い。

ダイニングの掃除機かけをするだけで、椅子6脚を後ろに引いて掃除機をかけ、椅子を戻してまた掃除機をかけ、6脚もあれば1本くらいは脚裏フェルトが剥がれているのに気づいて貼り直し、フェルトがずれていたために髪の毛を巻き込んでいるのをせっせと剥がし…

それが終わったらコンセントにコードを差し替えて、ソファの下を掃除機かけ。ソファも動かすべきだけれどまた今度と思い、それは「今日も完全版の掃除ができなかった」という自責の念となって無意識下でストレスとして蓄積する。

ラグの上をなでるように掃除機をかけて「こんなの意味あるのか?むしろ汚れを擦り付けてないか?」と思って、コロコロを取り出して掃除しなおす。

テレビボードや本棚の裏側の埃を吸いたいけれど、自力ではとても動かせないので放置する。これもまた無意識下にストレスとして蓄積し…

階段の掃除機かけに移行する。コードの長さの関係で、一度には終われない。中腹までしか届かないので、そこから下に降りていくように掃除機をかける。

コードを抜いて、掃除機を持って2階へ。洋室と和室と廊下を、それぞれコードを抜き差ししながら掃除機をかける。

そして階段の中腹まで吸って降りていく。

と、こういう流れなのだ。

コードの抜き差しが面倒。吸うためにものを動かすのが面倒。動かせないものがたくさんあると、埃が残っていくという事実にストレスを感じる。

所用時間も20分近くかかっていたと思う。

本当に、本当に本当に掃除機かけが嫌いだった。

 

3つの変化で、一番嫌いだった家事が今では一番好きになった。

それが驚くなかれ、今では掃除機かけが一番好きな家事に変わった。

そのきっかけは3つあった。引っ越して階段がなくなったこと、ものが減ったこと、コードレスのハンディクリーナーに買い換えたこと。

 

1.引っ越して階段がなくなった

1つめの引っ越して階段がなくなったのは、本当にいい選択だった。

掃除機かけを分解してひとつひとつ眺めてみたら、最も嫌だったのは階段の掃除機かけだった。

階段がなければ階段の掃除機かけをしなくて済む。部屋の数が少なければ掃除機かけをする面積が少なくなる。

階段がなくなって、本当に気楽に掃除機かけに取りかかれるようになった。今後も階段のない部屋で生活したいと思う。

 

2.ものが減ったので掃除機かけの前の行程がなくなった

次に2つめ、ものが減ったこと。

以前の私には捨てるという選択肢がなく、家具でも小物でもなんでも溜め込んでいた。そのおかげで汚部屋状態、収納はパンパン、収納からも溢れ出して床にもものが積み上がっているマキシマリスト状態だった。

 

身軽になりたいと決意し、断捨離を開始。

(なぜそう思い立ったかについてはこちらの記事「ミニマル生活を実践するコツをミニマリスト"おふみさん"に聞いたら、意外と難しくないと思えてきた話 | いい住まい」に書いてあります。)

 

引っ越しに際して130kg分のゴミを捨て、ぐっと持ち物が少なくなった。

おかげで床にものが散乱していないので、掃除機かけをするときに「片付け」をしなくて済むようになった。

以前は、片付け(どこにしまっていいかわらかないので仮置きする)→掃除機かけ→ものを戻す、という流れだったのが、

今では、掃除機かけ

というシンプルな行程に変わったのだ。

ぐっと気軽に掃除機かけに取りかかれるようになった。

 

おまけに今は部屋の表にあるものは基本的に自力で動かせるものばかりだ。冷蔵庫と洗濯機は例外だけれど。

テレビボードは動かせないので置かない、チェストは脚のあるものを選んで掃除機をかけられるようにする、本棚は動かせないので本箱に本を収納して自力で動かせるようにする。

食器棚も動かせるし、ほとんどのものが動かせるサイズ・重さのものになっている。

毎日さっと動かして掃除機をかけられるので、「今日も動かして掃除できなかった」というストレスの蓄積がなくなった。

 

3.コードレスのハンディクリーナーに変えた

そして3つめ、コードレスタイプのハンディクリーナーに変えたこと。

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マキタの充電式クリーナーを使っている。

CL180FDRFWというやつで、カプセル式なのでゴミが溜まったらフィルターを変えるのではなくゴミ箱に直接ゴミを捨てるタイプのもの。

20分ほどで充電でき、40分ほど連続使用ができる。

コードを差し替える必要がないので、掃除機かをかけたいと思ったところに自由にかけることができる。この制限のなさが本当に本当に嬉しい。

そしてすごく軽い。本体の重さが1.4kgらしい。重さについてはkgを見てもピンとこないのだけれど、軽さが売りのコード式掃除機が2.9kgらしいのでやっぱりハンディクリーナーは軽い。

 

掃除にとりかかる心理的ハードルがぐっと下がった。気楽に掃除しようと思えるようになったのだ。

買ってよかった家電ベスト3に入るくらい、重宝している。家電に対して特定の感情を抱くことってあまりないのだけれど、このハンディクリーナーに対しては愛情をもっている。愛してるよマキタクリーナー、そんな気持ち。わたしの家事を楽にしてくれてた恩人なので。友人に掃除機のおすすめ聞かれたら、そっと推してる。

 

 

 

そうして、環境とものの量と物理的な道具が変わったことで、ぐっと楽な作業に変わった。所要時間も3分もあれば終わる。おかげで取り掛かる際に気負わなくて済む。

以前よりずっと気楽に取りかかれるようになった。

床に落ちたゴミを吸うと部屋がワントーン明るく輝いているんじゃないかと思うくらい、スッキリする。視覚的なスッキリ感は、家事へのご褒美だ。こんなに短い時間で、見てわかるほど結果が表れる。それが嬉しかった。

かつてあんなに嫌いだった掃除機かけが、今では一番好きな家事に変わった。

 

↓こちらの「いい住まい」さんの取材で、嫌いな家事が好きになった話や、手放したり買い換えた家電、家族にものを整理してもらいたいと思うときはどうするかといった踏み込んだ質問まで、いろいろ回答しています。

見てみていただけたら嬉しいです。

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