普段は紙の本ってあまり買わないんだけど(電子書籍派です)

恵文社やホホホ座(どちらも京都の本屋)などおもしろげな本屋にいくと買っちゃう。

頭がキーンと痛くなる、はらはらと落涙、聞こえない音を感じる 『音の表現辞典』

かき氷を一気に口に含んで飲み込んだら、頭がキーンとする。

この「キーン」、実際には音はしないですよね。

そういう身体感覚を表す音や心理描写のための音について解説してくれるのがこの本。

例えば【涙】

消え入りそうな声とともに「はらはら」と落涙するなどと言う。このように「はらはら」と浪亜を流すような場合は、ほとんど状態を表していると見てよさそうだ。だが、それでも心理的には、かすかな音響の感覚を誘われることもあるかもしれない。

 (中略)

住井すゑの『夜あけ朝あけ』に出てくる「大きな涙が、ぽたぽた、布の上におちた」とある例なども程度の問題ではあるが、この場合は、一滴ずつの涙が布に落下する際のかすかな音を連想させることもあるかもしれない。

音の表現辞典

 

 読む食テロ。『おいしさの表現辞典』

読んでるだけでヨダレが出る。たまらないね、最高だ。

これは読む食テロだわ。 

例えばこれ。

【焼きなす】<料理>

特有の上品な甘さと奥行きの深い妙味、トロリとした口触り、焦げた匂いがなすの持つ野趣香と相俟ってうまかった。[小泉武夫/食あれば楽あり]

おいしさの表現辞典 新装版 

 うわぁ、うまそう。一緒に冷え冷えの日本酒飲みたい。

夏らしい旬の食べ物、最近食べてないなぁ。

料理しよう、そんな気にさせられます。

 

私の好きな人が好きな『本と映画のはなし。』を聞きたいな。

雑誌POPEYEのカラーページはほとんど読んだことがないのだけど、単色印刷の読み物ページの中にある、本と映画の紹介は大好き。

夫が持っているPOPEYEのバックナンバーを1冊1冊めくって読んでは、このページが1冊にまとまってればいいのになーと思っていた、ら、そんな夢のような本が出た。

ceroの髙城晶平さんの紹介する本と映画のページもあるよ。嬉しい。

 

「自分は映画を観たり本を読んだりすると、物語全体よりも、あるワンシーンだけが強烈に脳裏に焼き付くということが多くて。『息子のまなざし』にもいつも思い出す、すごいシーンがあるんです。

愛する息子を殺した加害者の少年に大工仕事を教えている主人公の男が、ある時、少年の部屋にこっそり忍び込む。そこで彼はいきなり、少年が普段寝ているベッドに横たわるんです。これがなぜだかわからない。復習にも和解にもつながる行為じゃないし、リスキーで不可解ですよね。でもこの映画はその不可解さに対して、何の説明もしない。だけど、人間が生きている上で説明がつかない感情や行動って、実際にはたくさんあることだと思うんです」

POPEYE特別編集 本と映画のはなし。

 

世界について知った気になれるかも。『妹に教えたい世界のしくみ』 

世界について知った気になれる(かもしれない)

落語家の一生、おすもうさんの一生、天地創造のスケジュール、みかんの家系、天国と煉獄のしくみ…

など世界のいろんなジャンルのしくみについて図解で説明してくれてます。(多少ふざけているページもあるけど)

「へー、ハッサクって掛け合わせてできたんじゃなくて偶発発生だったんだ」とか、いつ使うんだって知識が増えます。創作する人にとってはいいネタになるのでは。

 

SF×不倫×心変わり『あげくの果てのカノン』 

↓今、激烈推してる漫画。あげくの果てのカノン。 

あらすじ

平凡で自虐的な主人公・高月かのんと、過去に彼女を振り別の女性と結婚したものの異星人によって「心変わり」を起こした世界的ヒーロー・境宗介の恋愛を描く、SFラブ・ストーリー。

 

かのんが幼いころに異星人の“襲来”があり、国会議事堂は壊滅。以来、国会議事堂を中心とした都心部は常に“雨”が降っており、不定期に異星人が“襲来”している。

その影響で東京都心部は廃墟化、一部地域の住民は地下を生活拠点としているが、比較的安全な地域で暮らす多くの住民は地上での生活を続けており、“襲来”時のみ地下へ避難することになっている。

異星人はその形状から「ゼリー」と俗称され、詳しい生態は解明されていないが、雨により活性化し、その心臓を破壊することで地上の一時的な“晴れ”を得られる。

あげくの果てのカノン - Wikipedia

 

 

一言で言うと、SF×不倫×心変わり

特殊部隊の隊員である境先輩はゼリーと戦っていて、頭がちぎれるくらい激しい負傷を追うこともある。しかし、"修繕"によって体は元どおりになる。でも心は元どおりにはならない。修繕前と後では記憶が微妙に変わり、好みが変わっている。愛する人も。

SF要素を挿入することでファンタジーとして読めてるけど、既婚者が心変わりしていく恐怖が描かれてる。

 

萩尾望都の作品をひとつずつ順番に読んでいくことは、人生の楽しみにとってある

2万字ロングイタビュー、未完成の初期作品、巻末スペシャル漫画も掲載されています。

萩尾望都の作品をすべて読んだわけではないのだけど、この先ちょっとずつ読もうというのが人生の楽しみ。

 

おもしろすぎて一晩で読み終えた『ベルサイユのばら』

幼少時代からずっと読みたいと思いながら手を出せずにいたベルばらをやっと読みました。

おもしろすぎて一晩で読みました。おかげで早朝3時に床につきました。

幼い子供のように無邪気に贅沢三昧していたマリーアントワネットが、フランス革命後に急にキリッと女王としての強さを見せるようになって、

この女王としての意識を革命前のどこかのタイミングで抱けていたら、歴史は変わったろうに…と苦しくなった。

処刑シーンのあとに、1巻の始まりのページを読むと悲しくなりますね。ああ、こんな無邪気でかわいい女の子が…どこで間違っていったんだろう。軌道があと少しずれていれば、と。

 

 

一冊の本で人生の軌道が微妙にずれていくことってありますよね。多分。

楽しいほうへ、愉快なほうへ、おもしろいほうへ向かっていってほしいと願わずにはおれない。

読書って楽しいね。旅館にこもって延々本を読む、そんなゆったりした旅がしたい!そんな時間が欲しい!

読書の秋にはまだ早いけれど、そんなことを思う夏の夜でした。

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