帰省しており、雨の間中、特別警戒区域内に滞在していた。

夜も朝もスマホから警報のアラームが繰り返し鳴り響く。

「避難勧告」「避難指示」アラームが鳴るたびに思った、「避難所に何を持っていけばいいんだろう」と。

(避難先の建物の方が川の近くにあり海抜が低かったので結局避難はしなかった)

 

 洪水の場合、持ち出さなかったものは水に濡れるという想定で持ち出し袋を用意する(と思う)。リュックに入れられるだけの荷物を持ち出し、ここに入れなかったものは濡れて失われるとして、自分は何を選ぶだろうかと考えた。

 

命より大事なモノがある?いや、ない。

 仕事道具であるmacbookとiPad ProとApple Pencil。コンパクトなのでリュックの隙間に入れられるだろう。それならこれらは持っていくつもりでいた。いやわからない、持っていけない状況も考えられる。しかし、もしだめだったとしてもデータはクラウドにある。PCその他ハードがダメになっても、ハードは買い直すことができるしデータは復元可能だ。それから眼鏡に下着に服に生理用品にスマホとバッテリーと充電器、目薬と薬と歯ブラシが入ったポーチ。財布。それから食料と水分を持って家を出るだろう。それは1泊2日の旅で持っていくもの。

 

 今は実家なので、自分が持ち出さなければと思うほど大事なものはリュック一つ分しかなかった。

 しかし、と考える。もしも今、夫婦で暮らしている家だったとしたら?

例えばダイニングで使っている椅子は思い入れがあって選んでいて、あまたある張地の中からわざわざ選んだのだ。それを水に濡れさせる?いやだなぁ。

 ではいろんな荷物を放り出してこの椅子を背負っていくか?まさか。命より大切な椅子なんてない。

 

 こまめに裁断してスキャンしているけれど、手元に置いておきたい大事な本は紙で残している。そうしたばっかりに、水に濡れて失われるのだ。ならデータ化しておけばよかった、そう思うんじゃないだろうか。

 

 「このお茶碗は〇〇の陶器市で買って、このグラスは結婚祝いにいただいて、このグラスは引き出物でもらったから使うたびに結婚式を思い出す。」

ではこの食器たちを抱えて避難する?まさか。命より大事な食器はない。

でも食器は泥にまみれても割れてさえいなければ洗って消毒すれば再び使えるかもしれない。いやどうだろう。

この大雨を経験して、大事なものはクラウド上に預けたいと思った。

 持ち出したもの以外が水に濡れておじゃんになるとしたら、本当に持ち物は少ない方がいいなと思った。

できることなら、データ化してクラウドにあげていつでも復元可能・閲覧可能な状態にしておきたいなと思った。膨大な数の本を持っていても、それがどんなに大事だと思っていても、全てを持ち出すことなんてできない。水に濡れたらおじゃんなのだ。いや、絶版になってない本なら改めて買うことは可能か。それでもこれまで集めてきた蔵書を買い直すのは並大抵のことではない。

 

持ち物をリスト化したいと思った

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 わたしはこの雨を経験して、もっとものを減らしたいと思った。大事なものは持ち出せるくらいの分量であってほしい、と切実に思った。

 特にここ数年、ゲリラ豪雨で毎年のように水害にあう地域がある。地震に備えるのと同じくらい、水害にも備えるべきなんだろうと思うのだ。いつどの地域が地震や水害に襲われてもおかしくない、そう思って生きるべきなんじゃないかって。

 

 そして、多くの大事なものはデータにしておきたいと思った。物理世界で何があっても守られるクラウド上にあげて、大事に保管しておきたいと思った。

 

 データ化できないものもある。椅子・テーブル・服・家電・寝具・ゴミ箱など、暮らしを回していくために必要な道具は、モノとして実態を持っている。それらの持ち物を全て失っても、買い回って復元できるものであってほしいと思った。高額すぎず、定番として販売され続けているものがいい。

 もし失ったものを買い直そうとするなら、リストを作るだろう。

服なら「ダウン1着・コート1着・夏服5着・秋服5着」みたいに。「ゴミ箱なら燃えるゴミ・ビン・缶・ペットの4つ」「寝具はマットレス・シーツ・寝袋一人各1」みたいに。

それは自分の生活に必要なリストだ。ジャンル別に持ち物の内容と数を把握しているということ。そういう風に持ち物を管理したい。

だから、持ち物をリスト化したいと思った。

 

 この度の豪雨災害で被害に遭われた方々に心からお見舞いとお悔やみ申し上げます。一日も早く、安心して眠れますように。復興を祈ります。

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