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「もっとたくさん」から「より少なく」へ。

モノを減らして、ミニマルなものに惹かれるようになりました。

 

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我が家の寝室。ひこにゃんは捨てられません。

 

持たない暮らしに目覚めて、

暮らしの中の「持ち物」の多くのことにおいて、

「もっとたくさん欲しい」「もっと変わったものが欲しい」という方向から、

真逆の「より少ないものにしたい」「適量の範囲内で最小限にしてみたい」という方向に移行しました。

装飾好きから、シンプル好きに変化しました。

体験欲は旺盛に、物欲は最小限を求めるようになった

食べ物と旅行(体験欲)については「もっといろんなものを食べてみたい」「もっと色んなところへ行ってみたい」と思っていますが、

家・家具・色・服・・・つまり所持するものは「より少なくしたい」と思うようになりました。

体験欲は旺盛に、物欲は最小限を求めるようになりました。

 

装飾したもの、華美なものが好きだった学生時代

学生時代、この世にある建築をひとつ選んで1/50の模型を作る、という課題がありました。

約2ヶ月の期間をかけて、建築について学んでボードを作成し、図面から模型を起こす、という作業で、グループを組んでもOK、一人でやってもOKという課題で、

わたしは3人一組で行いました。

 

わたしの所属した学科は、建築学科ではなくデザイン学科で、扱う分野は建築・インテリア・エクステリア・服飾に渡り、

一通りの設計演習を経て、3年次にどの方向に進むか決める、というようカリキュラムでした。

わたしは「何かを作るひと・生み出すひとになりたなー」と思い、学生の間にどれを極めるか決めたい、と思って入学しました。

 

この模型を作る課題は、大学一回生、実質入学して初めてと言ってもいいタイミングで出されたもの。

建築というものが全くわからない私たちは、図書館で有名建築の図書を借りて3人で読みました。

ライトの装飾性に惹かれる

初めはフランクロイドライトの建築にしようと考えていました。

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出典 mylifeonthevlist.blogspot.jp

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旧山旧山邑家住宅

出典 https://tokyotimetravel.wordpress.com

ちなみにこの人がデザインする家具はこんな感じ。

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出典 http://www.timeout.jp/ja/tokyo

建築的評価などは抜きにして、形態について見たときに、

この人はものの形を決めるときに「よりたくさんのことを施したい」という思いがあると感じます。

ゴテゴテというわけではないけれど、こういった装飾性の高いものが面白いなと思いました。

 

ミースのミニマリズム・最小限主義の良さが分からなかった

ミニマリズムを生んだ建築家ミース・ファンデル・ローエのファンズワース邸のような、

ひたすらにシンプルな箱には全く興味が湧きませんでした。

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ミースのファンズワース邸

出典 http://tougei7.exblog.jp/20520409

MRチェア

先ほどのライトの建築・家具を見比べてみると、ミースの形態について見たときに、

「シンプルに、より少ない要素で構成したい」という思いが感じられます。

 

「Less is more」=より少ないことは、より豊かである、とミースは言いました。

当時の私には、その意味が全く分からなかったのです。

 

ミースの建築の良さが分からなかったその理由は、装飾的でなかったから。

こんなに何もない空間のどこがいいのか分からなかったから。

要素を削ぎ落としたミニマリズム建築の良さが感覚的に全く分からなかったから。

当時のわたしは「もっとたくさん」の装飾性が好きで、最小限主義のモノの良さが、分からなかったのです。

「少なくて心地よい」とは思えず、「少なくて淋しい、つまらない、もっと装飾したい」と思っていました。

 

結局建築の道を歩むことのなかったわたしは、

ミースについての認識を改める機会のないまま、卒業しました。

 

実生活がマキシマリストからミニマリストに移行して、認識を改める

昨年秋に、モノを持ちすぎた生活の息苦しさから、持たない暮らしに目覚めました。

「もっと身軽に生きたい」という欲求に突き動かされて、モノを減らしていきました。

 

www.minimalistbiyori.com

ただ、暮らしの何に重きを置き、管理できるモノの量が人それぞれなので、モノの適量は人それぞれです。

自分が適量だと思える範囲内で、できる限りモノを減らして身軽になりたいと思っています。

 

持たない暮らしに目覚めて、自分の持ち物の量を「より少なくしたい」と思うようになりました。

 

シンプルの良さに気づく

無駄なものがない、ということが心底心地よいと感じるようになっていたわたし。

装飾的なものや、部屋や服に色が多すぎることがノイズに感じるようになってきたことに気付きました。

 

シンプル、削ぎ落とされていること。

それってミースの建築みたいだね、そう思いました。

 

芝生の上に屋根だけがあるような家。 | Minimal & ism

この方の描いた、理想の家がミースのファンズワース邸の形に似ています。

原っぱがあって、床があって壁があって、生活スペースとしての箱があって。

必要なものだけで構成されているって、心地よいなと心底思います。

 

そして、改めてファンズワース邸というものについて考えてみたとき、

ああミースってめちゃくちゃ良いな。と思いました。

持たない暮らしをしてみて初めて気づいたことでした。

※ライトが良くなくてミースが良い、と言ってるわけではないのであしからず。

ミースの良さが分からなかったのが、やっと分かるようになれた、自分は今この方向を目指したい!ということです。

 

Less is more

こちらのブログに、ミニマルデザインについて分かりやすく触れられているので紹介させていただきます。

5分でわかるミニマリストデザインの歴史と実践ガイド | SEO Japan

Principles of Minimalist Web Design – ミニマリストデザインの必要不可欠な原理をおさらいした事例とそれをウェブデザインに適用する方法を書いたSmashingの記事::

  • Less is more(少ない方が良い) – ウェブデザインに必要不可欠な要素だけを使用する;末端効果は、部分の和よりも大きい。
  • 不必要なことを取り除く – 不必要な要素をデザインの中に含めない;コンテンツとウェブサイトの機能に必要なものだけを含める(読みやすさと使い易さに直接影響する特定のデザインおよびグラフィック要素を含む)。
  • 壊れるまで引き算をする- デザインがすべき機能を果たさなくなる(ユーザーフレンドリーでなくなる、あなたが目的とする体験を届けなくなる)まで要素を取り除く;あなたができる限り最高のミニマリストデザインを達成するほんの直前。
  • 細かいところまで全てが重要である – あなたが残すことに決めたものは必須であるため、訪問者に持って欲しい感覚を考え、その感覚(ファンキー、モダン、クリーン、洗練された、など)を生み出す詳細だけを含める。
  • 最小限に色を付ける – お互いにうまく強調する色のみを使用し、訪問者に持って欲しい感覚を作り出す。
  • 余白が重要である – 全てのスペースを埋めようとするのではなく、特定の要素を他のものよりも強調するために余白を使用する。

最小限のもので構成されていて、

存在するものは隅々まで重要であること(←ここをしくじると、おそらくLess is bore(少ないことは退屈だ)になってしまうのではないかと思います)

余白を埋めようとしないこと。

自分の暮らす空間について、茶室みたいな、龍安寺の石庭みたいな、そんな「必要な場所に必要なものが配置されている」空間を目指したいです。

 

そしてわたしにとって最も重要なのは、「身軽であること」

身軽に暮らしたいので、家を建てることはなくこの先も賃貸暮らしですが、

アパートの一室の中に、思想を行き届かせて淡々と暮らしていきたいなと思います。

 

 

・・・余談ですが、

最近「ミニマリスト」という言葉がテレビなどで取り上げられて世間に知られるようになって、批判を受けるようなこともあるようですが、

ミニマリストなんて言葉がないようなマイナー時代から、ミニマリストの人達はひっそりと持たない暮らしを実践していました。それが急に日の目を浴びて吃驚している人もいるのではないでしょうか。

これからも今まで通りにただ淡々と自分の思う暮らしを続けていれば良いと思います。

たくさん持ちたい人もいれば、より少なく持ちたい人もいる。色々な生き方があっていい。

自分と違う価値観は「そうか、そういう考えもあるよね。」と受け止めて尊重して(啓蒙しようとしたり人の考えを変えさせようとしないことが大事だと思う)、

自分の良いと思うものを取り入れて暮らしの中で実験してけば良いと思います。

わたしは、その暮らしの実験結果を報告するような気持ちで、今後もブログを書いていきたいと思います。

 

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