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佐々木典士さんの著書『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』の増補版として文庫版が発売になりました。


ミニマリストを目指し始めた方にも、断捨離が進んで既にミニマリストな方にとっても面白い一冊だと思います。


マキシマリストからミニマリストになった佐々木典士さん。

モノが増えすぎる理由や、断捨離するコツ・方法、モノを減らして佐々木さんの暮らしがどう変わったか、についてか書かれています。

ミニマリストになって(モノを減らして)起こった変化の理由などについて分析されていて、興味深いです。

この本を読んで、フムフム!と思ったこと。生活に取り入れたいなと思ったことをまとめてみます。

 

『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』を読んで、納得したこと・実践したいと思った7つのこと。

1.どんなにときめいて買ったものでも、いつかは「慣れ」て「当たり前」になって「飽きる」。

人間には、環境に適応する能力がある。

それがモノにも適用されて、どんなにときめいて大枚はたいて買ったモノでも、いつしか慣れて飽きてしまう。

だからこそ、いつまでも満足できず、足りないと思って次々にモノが欲しくなってしまう、ということが書かれています。

服を買う前に想像できるのは、服を買って初めて着た時のときめきだけ。

5回目や7回目、一冬越した後に袖を通す時のことは想像できない。

着られて嬉しい→慣れ→当たり前→飽きる

というサイクルがある、ということ。

 

このことを知っているのと知らないのとでは、モノを買う前の気持ちの整理具合が全然違います。

モノを買いたい!どうしよう!と思ってる時って、ドーパミン的な興奮物質が出てるのか、気持ちが高揚しています。

その時に冷静に、

「でもいつか飽きる日は来るからね」と思い、それでも迎え入れたいかを考えてから、モノの購入を決めたいと思います。

 

2.「かつて」という執着を捨てる

これまで断捨離をすすめてきて、「いつか使うかも」といういつかはどうやらやってこないらしい、ということは分かってきて、

「いつかグッズ」は捨てられるようになってきましたが、

過去に自分を喜ばせてくれた思い出の「かつてグッズ」には、手をつけられずにいました。

今住んでいる家の断捨離は9割済んだと思うのですが、

実家の押し入れや本棚なんかは「かつて」の塊になっています。実家に帰るたびに少しずつ断捨離を進めていますが、まだまだ手付かずの分野もあります。(大学のレジュメと教科書ですね。)うーん、次の帰省でもまた気合い入れて断捨離しよう。

3.タダだからという理由でもらわない

これは本当に激しく同意です。

これにはまって、随分苦しめられてきました(大げさ)

モノは持ってるだけで維持・管理が必要です。

タダのものは全然タダじゃない、と佐々木さんも述べてますがその通りですね。

今はどんなに心踊っても、「モノはひとつ入れたらひとつ捨てるんだよ?何かを捨ててまで本当に必要?」と自分に問いかけるようにしています。

 

4.ミニマリズムは「手段」であり「目的」ではない

大事なものにフォーカスするために、モノを減らして管理のエネルギーやコストを、大事なもののために注ぐ、

そのためにあるのがミニマリズム(少ないモノで暮らす)です。

ミニマリズム=モノを減らすことを目的と混同してしまうと、達成した後に待っているのは虚無感だと、本にあります。

 

断捨離はいつか終わる。その先に何をしたいのかが大事だということですね。

今の段階では、モノを減らして家事をさっさと終わらせることで夫とのゆったりした時間を持ちたい、家事のことで喧嘩したくない、そういう目的でミニマリズムを取り入れています。

残り1割の断捨離が済んだらもう少し時間とエネルギーが自由になるかと思うので、空いた時間を新たな好きなことに注ぎたいな。


5.モノが発する「沈黙のTO DO リスト」に圧倒されて、「本来のTO DO リスト」にとりかかれない

置かれたモノ、とりわけ、大事に扱われていないモノはメッセージを発している。

シーツ「洗濯して!」
本「読んで!」
モノ「埃をはらって!」
モノ「片付けて!!!」

沈黙のTO DOリストに追われて、本来とりかかりたいものに時間を割けない。

 

かつての私は、もう完全にコレでエネルギーを奪われていました。

モノを持ちすぎると、生きるエネルギー、新しいことをやるエネルギーが奪われていくなと感じました。

休みの日も、やりたいことがありながら(図書館に行きたい)、沈黙のTO DOリスト(洗濯、掃き掃除、トイレ掃除、廊下の埃・・・家のメンテナンスの家事たち)に圧倒されて、

「本来のTO DOリストをこなしたい…」

「でもその前に沈黙のTO DOリストをこなさなければ…」

「うう…(現実逃避)」スマホを眺めたり、本を読んだり、気づけばうたた寝していて夕方に…図書館にも行けず、自己嫌悪。

そんな日々を過ごしていました。

 

モノが減って、管理も掃除も時間・手間が半減しました。

家事に取り組むハードルが下がったから気軽にさっと掃除もできるし、

さっさと沈黙のTO DOリストはこなせるので、本来のTO DOリストに取りかかれます。

今の家に引っ越して少ないものと狭い部屋に暮らすようになって、

本当に心が健康になったなと思います。

今後も沈黙のTO DOリストをさっさとこなせるようなモノの数・配置を保っていきたいと思います。

 

面白いなーと思った記事。ミニマリストは痩せている

何度となく「モノが必要か」と問いかけてきた結果、自分の欲望をはっきりと認識してコントロールできるようになっている、と佐々木さんは主張しています。

確かにその通りかも。

私は断捨離を始める前と今とで体重は変わっていないのですが、

自分の食欲・満腹かどうか・日々使うエネルギーとそれに対する適正な食物の量が把握できてるのでしょう。

 


断捨離本って、読んでるそばからゴミ袋を持って部屋を徘徊したくなりますよね。 

シンプルライフを目指してこれからモノを捨てたい!という人には、断捨離方法を学ぶ教科書としておすすめですし、

すでに断捨離を終えたミニマリストにとっては、モノを捨てて起こった自分の変化と照らし合せて読んでみると面白いのではないでしょうか。





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