ある時期まで、やたら買っていたものがありました。

それはブローチ。

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プレーンなワンピースに木彫りの鳥のブローチを飾ったり、シンプルな白シャツの胸元にパンの形のブローチをつけたり、ストールを巻いてチェーンのついたブローチをつけたりするおしゃれに憧れがありました。

思うにあれは『ハチミツとクローバー』のはぐちゃんへの憧れからきてる気がする。

作中ではぐちゃんは欲しいものリストを作るのだけど、そこに「木彫りの鳥のブローチ」が描かれている。

はぐちゃんに想いを寄せる森田(彫刻科の留年を繰り返す美大生)は、それを見て木片から木彫りの鳥のブローチを作り、はぐちゃんにプレゼントするという一幕がある。あれに憧れたのだ。



2005年~2010年頃まで森ガール的な装いが流行していて、憧れの頂点にははぐちゃんがいたと思っている。

彼女の装いは本当に憧れだったのだ。

木彫りのブローチを自分でも作ろうと思って、彫刻刀を引っ張り出してきて途中まで彫った記憶もある。完成させた記憶はない。

憧れは深層心理に深く根付き、行く先々でブローチを手に取るという行動になって残った。

イヤリングやネックレスは、買えば大抵何度かは使ったけれど、ブローチはそうはいかなかった。

なぜか使えないのだ。これが。

ブローチをつけるってどこか気恥ずかしくないですか?そんなことない?

どんな装いもそれ一つで印象を変えるくらい強烈なパワーを持っているような気がする。

あと、ブローチという装飾品が自分の生活に馴染んでいなさすぎて、出かけるまで存在を忘れていることが多かった。

出かけてから「あ、あのブローチをつけようかと思っていたのに」と思い出す。

イヤリングやブレスレット、指輪は「つけよう」と思って忘れずにつけられるのに、ブローチは思い出せない。本当に自分の生活に馴染んでいなかった。


これまでに、パンを模したもの、陶器で作られた動物、家のモチーフ、そしてミナペルホネンの布製ブローチと、様々なブローチを買った。けれど1つも使いこなせなかった。

自分には使いこなせないものもあると学び、5年ほど前からは一切ブローチは買わないことにした。

お店に立ち寄って、イヤリングは見てもブローチは見ないようにした。どんなに気に入っても、今回は使える気がしても、結局使わない未来が見えている。


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これは数年来の片付けをかいくぐり、未だに手元に残っているミナペルホネンのブローチ。

買ってから5年以上は経っているが、一度も使ったことはない。けれど最後に買ったブローチなので、なんとなく手放せずにいる。しかもミナペルホネンだもの、結構値段したはず。そう思うと手放せず、今は「今後はブローチを買わない」という戒めのような存在として持ち続けている。

ほっこりしすぎていて、今の装いには全く似合わないと思う。つけられるものが一つも思い浮かばない。

バッグにでもつければ存在を忘れていてもつけっぱなしにできるから使いこなせるのではと思うが、どのバッグにも合わない。

引き出しで眠り続けるくらいなら、このブローチを使いこなしてくれる人にあげたい。タンスの肥やし、それはつまり死蔵品。ブローチとして生まれたこの子が不憫だ。

身近な友人でブローチをつけこなしている人を一人思い出したので、彼女にいらないか聞いてみようと思った。


おわり。

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