A子さんの恋人という漫画をご存じですか?
紙で本を集めることから遠のいている私ですが、これだけはずっと新刊の発売を待ちわびて本屋で買っています。
スルメのような漫画で、周回すればするほど好きだなぁと思うので、出会えてよかったなと思いました。
(私は基本的に漫画もアニメも途中で挫折してしまうことが多いので、最後まで読むことができたことにとどまらず周回までしたくなったということは驚くべきことなのです。)
漫画『A子さんの恋人』から学ぶミニマリストの生態と題して、何回かに分けて記事にしようかなと思っています。
この漫画、断捨離するシーンが出てきたり、バッグの大きさの違いや部屋の物量についてじっくり描写されているので、
ミニマリストに興味のある人も、ものを減らしたい人も身軽に暮らしている人も、興味深く読めると思います。
ずっとこのブログで取り上げてみたかったんですよね。好きすぎて5年かかってしまいました。
あらすじを紹介します。
この漫画に何より惹かれたのは、全員若干性格が悪いところで、
登場人物全員ちょっと性格が悪いけど憎めない、そういう人たちが繰り広げるハチクロ延長戦、みたいな感じでしょうか。
ハチクロは全員「善」だと思うんですけど、A子さんの恋人は全員割と「ちょっと性格悪」って感じで、リアルなんですよね。(A子さんの恋人、登場人物ほぼみんな美大卒)
特に1〜3巻はしびれるくらい面白いので騙されたと思って読んでほしいです。
↓左上の女性がA子さん、左下がニューヨークのの恋人Aくん、右下が日本のA太郎。
この主人公A子さんが、カバンが小さくて身軽な女なんです。スイスイとアメリカ大陸まで行ってしまうくらいに。
なかでも4巻や5巻はかなり「持ち物」「部屋」「身軽に暮らす」ということにフォーカスした内容になっています。
「どこが好きなの?」と聞かれる場面で、A太郎は言います。
「荷物が少ないところとかいいよね〜」
「荷物?」と同級生は驚きます。(A太郎に思いを寄せるI子(あいこ)ちゃんも耳をそばだてて聞いています。)
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P102より
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P103より
A子さんは荷物が小さくて、バッグには財布と携帯が入っているだけ、ハンカチはポケットに。
身軽なんですよね。
その代わりほとんど化粧はしていないし、はおりものも持ってないから温度調節もできない(この人は作中定期的に風邪をひいている)
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P104より
(このとおりカバンが小さい。)
A太郎に思いを寄せるI子ちゃんは荷物が多い。
かわいいものが好きで化粧直しもしたい人。
それがだめってわけじゃなくて、I子ちゃんはI子ちゃんの目指す状態があり、そのためにものを持ち歩きたいから荷物が多くなってバッグが大きくなっていく。
A太郎は身軽な人が好きで、
I子ちゃんのA太郎への思いは全然叶わない。
A太郎に思いを寄せ続けるI子ちゃんは、それ以来荷物を少なめにするようになりましたが、
日傘をさしたい場面で困るし、クーラーに弱いのに上着を入れられなくて冷えてしまいます。
ものが少ない状態に憧れてそうなりたくて小さなバッグを持っているわけではなく、
A太郎に愛されたいから、A太郎に愛されるA子のように荷物を少なく持てば何か変わるのではないかという思いで、本当は真似もしたくないはずのA子の荷物の少なさを真似しようとしている。
けれど、バッグを小さくしたからってA太郎に愛されるわけではない。
「A太郎がA子さんのことが好きなのはバッグが小さいから」じゃなくて、いろんな要素を愛していて、そのうちの一つがバッグが小さいということでしかない。
I子ちゃんにとって、バッグを小さくすることは本来の自分の理想と離れていく上に、嫌いな人を真似しなければならないという呪いみたいになってる。上着を持てないことや日傘を持てないことに怒りながら小さいバッグで歩いている。
でも、I子ちゃんが自分の美学を捻じ曲げる必要なんてないと思います。
かわいい雑貨が好きで、部屋にいろんなものを飾って愛でるI子ちゃん。
可愛くありたいし、そうあるためにたくさんのものを持っていたいし(きっとそれらはI子ちゃんにとって心強い武器である)、気温の変化や日差しから身を守りたい。
I子ちゃんの思う理想の状態において、ある程度たくさんのものが必要なのです。
荷物をたくさん持つ人は、日差しの強い日は日傘をさせるし、日焼け止めも塗り直すし、喉が乾いたら自販機を探さなくてもバッグからお茶を出してきて飲める。公共交通機関の冷房が効きすぎていたらカーディガンを羽織って体温調節できる。
たくさん持ち歩くことは安心を持ち歩くってことなんですよね。
A太郎に振られたあと、A子さんの家に乗り込んで思いの丈をぶつけて、
すべてが終わったあとに、大きなキャリーケースを持って友人の家に泊まりに行きます。
ここで「バッグは小さくあれ」って呪いから解き放たれてるんですよね。
あなたの愛する物量で、そして物量の話を通り越して、あなたの愛する生き方をすればいいってことを、私はこの本を読んで感じました。
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P137より
自分がどうありたいかということなんだと思います。
私はA子さんほど身軽にはなれない(モバイルバッテリーと折り畳み傘は持ち歩きたいから、バッグはもう一回り大きくなくては)
かれどI子ちゃんほど荷物を持って歩きたくはない。肩こりなので。
それが”自分の適量を探ろうよ”ってことです。
ミニマリストが嫌いな人もいますよね。持ち物を少なくして生きることに懐疑的な人も。
ものにあふれた部屋で暮らしたくない人もいますよね。
でもそれでいいんです。いろんな人がいていい。
人は人なんです。
あなたはあなたの好きな物量を愛して生きよ、ということ。
今の生活における物量が理想と違うなら、それに近づけていけばいいんです。
というようなことを、A子さんの恋人4巻を読んで思いました。
現在6巻まで出てるのでぜひどうぞ。
(今調べてみたら楽天koboなら電子書籍で買えますね。)
おわり。
▼いつも応援ありがとうございます。
ちょっとでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。
こちらのバナーをぽちっと押して応援していただけるととても喜びます。
こちらもどうぞ。
『ぼくモノ』を読んで取り入れたいと思った5つのこと。
食品が増えても冷蔵庫2つめを買い足さないように、本も上限を決めようと思った話。
紙で本を集めることから遠のいている私ですが、これだけはずっと新刊の発売を待ちわびて本屋で買っています。
スルメのような漫画で、周回すればするほど好きだなぁと思うので、出会えてよかったなと思いました。
(私は基本的に漫画もアニメも途中で挫折してしまうことが多いので、最後まで読むことができたことにとどまらず周回までしたくなったということは驚くべきことなのです。)
漫画『A子さんの恋人』から学ぶミニマリストの生態と題して、何回かに分けて記事にしようかなと思っています。
この漫画、断捨離するシーンが出てきたり、バッグの大きさの違いや部屋の物量についてじっくり描写されているので、
ミニマリストに興味のある人も、ものを減らしたい人も身軽に暮らしている人も、興味深く読めると思います。
ずっとこのブログで取り上げてみたかったんですよね。好きすぎて5年かかってしまいました。
あらすじを紹介します。
『A子さんの恋人』は、何事も優柔不断でハッキリしない主人公「A子」が3年間のニューヨーク生活を終え、日本に帰国するところから始まります。
A子の目下の悩みのタネは、実は恋人が2人いること。はっきり別れないまま、日本に置き去りにしていた「懐に入り込む男」ことA太郎。ニューヨークで出会い、A子に結婚を迫っている「懐の深い男」ことA君。
A子は2人のどちらを選ぶか決めきれないまま、ビザの失効を理由に「考え中」ということにして日本に帰ってきてしまったのです。
『A子さんの恋人』の魅力をネタバレ紹介!半人前なアラサー恋愛漫画が面白い
この漫画に何より惹かれたのは、全員若干性格が悪いところで、
登場人物全員ちょっと性格が悪いけど憎めない、そういう人たちが繰り広げるハチクロ延長戦、みたいな感じでしょうか。
ハチクロは全員「善」だと思うんですけど、A子さんの恋人は全員割と「ちょっと性格悪」って感じで、リアルなんですよね。(A子さんの恋人、登場人物ほぼみんな美大卒)
特に1〜3巻はしびれるくらい面白いので騙されたと思って読んでほしいです。
↓左上の女性がA子さん、左下がニューヨークのの恋人Aくん、右下が日本のA太郎。
この主人公A子さんが、カバンが小さくて身軽な女なんです。スイスイとアメリカ大陸まで行ってしまうくらいに。
なかでも4巻や5巻はかなり「持ち物」「部屋」「身軽に暮らす」ということにフォーカスした内容になっています。
バッグの大きさから学ぶ「自分の適量を探ろう」という話。
モテ男A太郎が地味な女A子と付き合っているのは割と同級生にも不思議がられているようで、「どこが好きなの?」と聞かれる場面で、A太郎は言います。
「荷物が少ないところとかいいよね〜」
「荷物?」と同級生は驚きます。(A太郎に思いを寄せるI子(あいこ)ちゃんも耳をそばだてて聞いています。)
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P102より
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P103より
A子さんは荷物が小さくて、バッグには財布と携帯が入っているだけ、ハンカチはポケットに。
身軽なんですよね。
その代わりほとんど化粧はしていないし、はおりものも持ってないから温度調節もできない(この人は作中定期的に風邪をひいている)
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P104より
(このとおりカバンが小さい。)
A太郎に思いを寄せるI子ちゃんは荷物が多い。
かわいいものが好きで化粧直しもしたい人。
それがだめってわけじゃなくて、I子ちゃんはI子ちゃんの目指す状態があり、そのためにものを持ち歩きたいから荷物が多くなってバッグが大きくなっていく。
A太郎は身軽な人が好きで、
I子ちゃんのA太郎への思いは全然叶わない。
A太郎に思いを寄せ続けるI子ちゃんは、それ以来荷物を少なめにするようになりましたが、
日傘をさしたい場面で困るし、クーラーに弱いのに上着を入れられなくて冷えてしまいます。
ものが少ない状態に憧れてそうなりたくて小さなバッグを持っているわけではなく、
A太郎に愛されたいから、A太郎に愛されるA子のように荷物を少なく持てば何か変わるのではないかという思いで、本当は真似もしたくないはずのA子の荷物の少なさを真似しようとしている。
けれど、バッグを小さくしたからってA太郎に愛されるわけではない。
「A太郎がA子さんのことが好きなのはバッグが小さいから」じゃなくて、いろんな要素を愛していて、そのうちの一つがバッグが小さいということでしかない。
I子ちゃんにとって、バッグを小さくすることは本来の自分の理想と離れていく上に、嫌いな人を真似しなければならないという呪いみたいになってる。上着を持てないことや日傘を持てないことに怒りながら小さいバッグで歩いている。
でも、I子ちゃんが自分の美学を捻じ曲げる必要なんてないと思います。
かわいい雑貨が好きで、部屋にいろんなものを飾って愛でるI子ちゃん。
可愛くありたいし、そうあるためにたくさんのものを持っていたいし(きっとそれらはI子ちゃんにとって心強い武器である)、気温の変化や日差しから身を守りたい。
I子ちゃんの思う理想の状態において、ある程度たくさんのものが必要なのです。
荷物をたくさん持つ人は、日差しの強い日は日傘をさせるし、日焼け止めも塗り直すし、喉が乾いたら自販機を探さなくてもバッグからお茶を出してきて飲める。公共交通機関の冷房が効きすぎていたらカーディガンを羽織って体温調節できる。
たくさん持ち歩くことは安心を持ち歩くってことなんですよね。
A太郎に振られたあと、A子さんの家に乗り込んで思いの丈をぶつけて、
すべてが終わったあとに、大きなキャリーケースを持って友人の家に泊まりに行きます。
ここで「バッグは小さくあれ」って呪いから解き放たれてるんですよね。
あなたの愛する物量で、そして物量の話を通り越して、あなたの愛する生き方をすればいいってことを、私はこの本を読んで感じました。
『A子さんの恋人(近藤聡乃)4巻』P137より
自分がどうありたいかということなんだと思います。
私はA子さんほど身軽にはなれない(モバイルバッテリーと折り畳み傘は持ち歩きたいから、バッグはもう一回り大きくなくては)
かれどI子ちゃんほど荷物を持って歩きたくはない。肩こりなので。
それが”自分の適量を探ろうよ”ってことです。
ミニマリストが嫌いな人もいますよね。持ち物を少なくして生きることに懐疑的な人も。
ものにあふれた部屋で暮らしたくない人もいますよね。
でもそれでいいんです。いろんな人がいていい。
人は人なんです。
あなたはあなたの好きな物量を愛して生きよ、ということ。
今の生活における物量が理想と違うなら、それに近づけていけばいいんです。
というようなことを、A子さんの恋人4巻を読んで思いました。
現在6巻まで出てるのでぜひどうぞ。
(今調べてみたら楽天koboなら電子書籍で買えますね。)
おわり。
▼いつも応援ありがとうございます。
ちょっとでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。
こちらのバナーをぽちっと押して応援していただけるととても喜びます。
こちらもどうぞ。
『ぼくモノ』を読んで取り入れたいと思った5つのこと。
食品が増えても冷蔵庫2つめを買い足さないように、本も上限を決めようと思った話。
新刊、『小さな暮らしは生きやすい』が2021年12月9日に発売になりました! Amazonでのご購入はこちらから。書籍もKindle版もあります。
↓ ↓ ↓
楽天ブックスでのご購入はこちらから。書籍も電子書籍楽天koboもあります。
↓ ↓ ↓
LINEスタンプ発売中