今回は、手放してしばらくはすっきりするものの、ある日突然捨てたものを思い出して辛くなってしまうというお悩み相談メッセージをいただいたので、回答しました。
いつもご覧くださり、ありがとうございます。
ご相談者さんは記憶力が良い方なのだと思います。
わたしは手放したもののことを思い出せません。
目の前からなくなると綺麗さっぱり忘れてしまうのです。
しかし、何年も前に言われた嫌なことを何回も思い出して、その度にイライラすることがあります。
ここ4年以内くらいの出来事だと、数ヶ月に一回思い出すとかではなくて、1日に何回も思い出してしまいます。
でも思い出してしまうのでしょうがないです。
手放したいけど手放せないという感覚は、とてもよくわかります。
忘れたいと思うけれど忘れられないものは誰しもあると思います。
ご相談者さんの場合は捨てたもの、わたしの場合は嫌な思い出。
どうやって乗り越えたらいいか、考えてみました。

ものに執着するタイプという自覚がありながら、ものが多いことによる弊害にも気づいていて、
“ものに執着する自分”と”ものを減らしたい自分”の間を反復横跳びしているような感じなのかなと思います。
冒頭にも書きましたが、ご相談者さんはかなり記憶力がいいのだと思います。
これは個人個人の記憶の性質の違いが大きいと思うのですが、
私は手放した”もの”のことはほとんど思い出せません。
目の前から消えたものはもう持っていたことすら忘れてしまいます。
反面、”過去に人からされた嫌なこと”や、”言われて嫌だった言葉”は15年経とうか20年経とうがしっかり覚えています。
お風呂に入って音ゲーとかしている時にふっと思い出します。
その光景が目の前に浮かんだり、言われた言葉を反芻して、何度もむかついてます。
手放したもののことはすぐに忘れ、過去の出来事には執着しています。
過去の出来事について思い返しても、今更電話して数年越しに「あの時ああ言われて腹が立った。謝罪してくれ」と言えるわけでもなし、
思い出すたびに苛立つだけなので、できれば手放したいんですよね。
でも思い出してしまうのでしょうがないです。
手放したいけど手放せないという感覚は、とてもよくわかります。
エターナルサンシャインという映画で、別れた恋人との思い出を忘れたいのに忘れられないので、記憶を消すための手術とするシーンがあります。
忘れたいと思って忘れられるなら忘れてますよね。
最近は、
そういう感情は、生活する上で生まれる付属物みたいなもので、適度に共存していくものなのかなと考えるようになりました。
思い出すたびに、「でも過ぎたことだし」と自分を納得させています。
そういう人とは関係も切れているので、「嫌な人と関係を切れてよかったじゃないか。今はもう会わなくていいんだから」という風に言い聞かせます。
これを、何度でも言い聞かせます。
まずは、どんな時にものへの執着の感情が生まれるのか探ってみましょう。
捨てた日からしばらくはスッキリした気持ちでいられるけれど、
ある日突然捨てたものを思い出すとのこと。
それは、どんなタイミングで思い出すのでしょうか。
例えば、それを使おうと思った時などでしょうか。
そして、「調子の良い日」とありますが、きっと「調子の悪い日」もあるということですよね。
それってどんな時でしょうか?
低気圧の時なのか、冬場はそれが多いとか、なにか手がかりはないでしょうか。

https://picjumbo.com
例えば、自分の場合は、低気圧になると眠くなったり頭が痛くなります。
もうそういうものだと捉えて、アイスノンを頭に乗せて早々に寝ます。
生きているとぶち当たるサイクルだと考えて、半ば諦めて受け入れています。
またこれも個人的な話ですが、私は生理前位になると明確にイライラが増して、この期間だけ甘いものが食べたくなります。
この期間以外は甘いものを食べたいと思うことはないので、「あ、この期間が来たな」というふうに自分を観察する感覚で過ごしています。
ものへの後悔は、ご相談者さんにとっての「定期的に現れる生活の付属物」だと思って、毎回対処するのはいかがでしょうか。
もし、何かをトリガーとして訪れる調子の悪い日に、手放したもののことを思い出して後悔してしまうとしたら、
「あ、調子の悪い日のターンが来た」と思って、
自分の感情を観察してみるのはいかがでしょうか。
いつか過ぎ去る、と考えながら観察してやり過ごすという方法です。
そのものを手放したことで得たものがたくさんあるはずです。
・何もない空間を得た。
・そのものをメンテナンスするために要する時間を手放し、自由時間を得た。
・掃除の時に、それをどかして掃除したり、それ自体を掃除するための時間を手放し、自由時間を得た。
・視界からものが減ったことで、心理的スッキリ感を得た。
手放したことで得ているものがたくさんあります。それを意識してみてはいかがでしょうか。
何かを手放すと「空間」を得ます。
この何もない空間は、何もないがゆえに、意識しないと目に見えません。
手放したものが置いてあった場所を見て、なくなったものについて後悔し始めたその時、
「でも、あれを手放したから今ここにすっきりした空間が”ある”」という風に、空間を見てみてください。
ご相談者さんは、ものを減らす理由について、ご自身でこのように書かれています。
捨てたものを思い出して辛くなるたびに、
「でも、あれを手放したことで目に入る情報量を減らせたし、イライラせずに済んだし、動きやすい導線をとれるようになったし、狭苦しい部屋が広く使えるようになったし、得たものもたくさんある」
ということを毎回心の中で思い出して、
何度でも自分を納得させてみることをおすすめします。
これが、ものに対する執着を手放す手助けになればと思います。

私がものを少なく保っているのは、虫を発生させないためです。
あの黒いイニシャルがGの虫が本当に嫌いで、絶対に遭遇したくないと考えています。
そして、それ以外にも「カツオブシ虫」という虫も発生させたくないです。
この虫は2mmくらいのごく小さい虫で、ほこりや髪の毛も餌とします。
幼虫は絶食状態でも冬を越すことができます。衣類を餌として繊維を食べ、服に穴を空けます。
一度に50〜100匹の卵を産み、一度繁殖したら家の中から駆除するのが大変だと言われています。
家の中は安心する空間であってほしいです。
上記の虫を発生させないことに主眼をおいて部屋作りしています。
特に、「ほこりや髪の毛を餌とする」という部分をいつも意識しています。
本棚ではなく本箱に入れているのは、自力で気軽に動かしたいからです。
本棚だと、家具と壁の間に溜まったホコリの掃除が困難ですし、年に数回夫の力を借りて本棚自体を動かさないと掃除ができません。
本箱なら、自力ですーっと動かして掃除機をかけられます。
虫が逃げ込む先を作らずにすみます。


部屋の表にものを極力置かないようにしています。
家具は、選べるならキャスター付きで動かせるか、脚つきのものを選ぶようにしています。

ものを少なく保つことで、掃除が楽になります。
部屋中掃除が行き届けば、あの虫の発生を抑えられるはずです。
そう考えると、手放したあれやこれも、虫を発生させない部屋作りにおいて意味があったと思えます。
「あれを捨てていなければ今使えたのにな。でも、あれを手放したことで掃除しやすくなったし、メンテナンスの時間も手放せたしな。どうしても必要だと思ったらもう一度買えばいいけど、そこまでどうしても必要なものではないから、まあいいか」
と考えます。
ご相談者さんにとっての"ものを減らす目的"がありますよね。
そのものを捨てたことで、目的を達成できているかどうか振り返ってみることで、
捨てたものを思い出す辛さを乗り越えられるのではないかと思います。
長くなりました。
何か少しでもお役に立てる部分があれば幸いです。
おわり。
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こんばんは。いつも楽しく見させてもらっています。
おふみさんの本を買い、衝撃を受けたものです。
突然のメッセージ失礼いたします。
私は物に執着するタイプです。
しかし、物がたくさんあり、目に入る情報量が多いことでイライラもしますし、動きづらかったり狭苦しかったり、、、。
物はどんどん減らしたい!と考えるようになりました。
調子の良い日にビニール袋片手に断捨離をし、その日は心身共にスッキリ。しばらくスッキリいられますが、ある日突然捨てた物を思い出すんです。で、辛くなります(笑)
辛くならない考え方、ありますでしょうか。。
ここを乗り越えられない限り、いつか来る後悔の日を考えると気持ちよく断捨離が出来ません。
いつもご覧くださり、ありがとうございます。
ご相談者さんは記憶力が良い方なのだと思います。
わたしは手放したもののことを思い出せません。
目の前からなくなると綺麗さっぱり忘れてしまうのです。
しかし、何年も前に言われた嫌なことを何回も思い出して、その度にイライラすることがあります。
ここ4年以内くらいの出来事だと、数ヶ月に一回思い出すとかではなくて、1日に何回も思い出してしまいます。
でも思い出してしまうのでしょうがないです。
手放したいけど手放せないという感覚は、とてもよくわかります。
忘れたいと思うけれど忘れられないものは誰しもあると思います。
ご相談者さんの場合は捨てたもの、わたしの場合は嫌な思い出。
どうやって乗り越えたらいいか、考えてみました。

目次
“ものに執着する自分”と”ものを減らしたい自分”の間を反復横跳びする
捨てたものを思い出して辛くなる感情を、”低気圧の時に起こる頭痛”や”過去の嫌なことを思い出すこと”と同じように、毎回やり過ごすのはどうでしょうか。
捨ててよかった理由を列挙して、何回でも自分を納得させる
ものを少なく保つ目的を明確にする
“ものに執着する自分”と”ものを減らしたい自分”の間を反復横跳びする
捨てたものを思い出して辛くなる感情を、”低気圧の時に起こる頭痛”や”過去の嫌なことを思い出すこと”と同じように、毎回やり過ごすのはどうでしょうか。
捨ててよかった理由を列挙して、何回でも自分を納得させる
ものを少なく保つ目的を明確にする
“ものに執着する自分”と”ものを減らしたい自分”の間を反復横跳びする
>>私は物に執着するタイプです。
>>しかし、物がたくさんあり、目に入る情報量が多いことでイライラもしますし、動きづらかったり狭苦しかったり、、、。
>>物はどんどん減らしたい!と考えるようになりました
ものに執着するタイプという自覚がありながら、ものが多いことによる弊害にも気づいていて、
“ものに執着する自分”と”ものを減らしたい自分”の間を反復横跳びしているような感じなのかなと思います。
冒頭にも書きましたが、ご相談者さんはかなり記憶力がいいのだと思います。
これは個人個人の記憶の性質の違いが大きいと思うのですが、
私は手放した”もの”のことはほとんど思い出せません。
目の前から消えたものはもう持っていたことすら忘れてしまいます。
反面、”過去に人からされた嫌なこと”や、”言われて嫌だった言葉”は15年経とうか20年経とうがしっかり覚えています。
お風呂に入って音ゲーとかしている時にふっと思い出します。
その光景が目の前に浮かんだり、言われた言葉を反芻して、何度もむかついてます。
手放したもののことはすぐに忘れ、過去の出来事には執着しています。
過去の出来事について思い返しても、今更電話して数年越しに「あの時ああ言われて腹が立った。謝罪してくれ」と言えるわけでもなし、
思い出すたびに苛立つだけなので、できれば手放したいんですよね。
でも思い出してしまうのでしょうがないです。
手放したいけど手放せないという感覚は、とてもよくわかります。
エターナルサンシャインという映画で、別れた恋人との思い出を忘れたいのに忘れられないので、記憶を消すための手術とするシーンがあります。
忘れたいと思って忘れられるなら忘れてますよね。
最近は、
そういう感情は、生活する上で生まれる付属物みたいなもので、適度に共存していくものなのかなと考えるようになりました。
思い出すたびに、「でも過ぎたことだし」と自分を納得させています。
そういう人とは関係も切れているので、「嫌な人と関係を切れてよかったじゃないか。今はもう会わなくていいんだから」という風に言い聞かせます。
これを、何度でも言い聞かせます。
捨てたものを思い出して辛くなる感情を、”低気圧の時に起こる頭痛”や”過去の嫌なことを思い出すこと”と同じように、毎回やり過ごすのはどうでしょうか。
ご相談者さんの場合は、”ものへの執着”を手放したくても手放せない状態なのだと思います。まずは、どんな時にものへの執着の感情が生まれるのか探ってみましょう。
>>調子の良い日にビニール袋片手に断捨離をし、その日は心身共にスッキリ。
>>しばらくスッキリいられますが、ある日突然捨てた物を思い出すんです。で、辛くなります(笑)
捨てた日からしばらくはスッキリした気持ちでいられるけれど、
ある日突然捨てたものを思い出すとのこと。
それは、どんなタイミングで思い出すのでしょうか。
例えば、それを使おうと思った時などでしょうか。
そして、「調子の良い日」とありますが、きっと「調子の悪い日」もあるということですよね。
それってどんな時でしょうか?
低気圧の時なのか、冬場はそれが多いとか、なにか手がかりはないでしょうか。

https://picjumbo.com
例えば、自分の場合は、低気圧になると眠くなったり頭が痛くなります。
もうそういうものだと捉えて、アイスノンを頭に乗せて早々に寝ます。
生きているとぶち当たるサイクルだと考えて、半ば諦めて受け入れています。
またこれも個人的な話ですが、私は生理前位になると明確にイライラが増して、この期間だけ甘いものが食べたくなります。
この期間以外は甘いものを食べたいと思うことはないので、「あ、この期間が来たな」というふうに自分を観察する感覚で過ごしています。
ものへの後悔は、ご相談者さんにとっての「定期的に現れる生活の付属物」だと思って、毎回対処するのはいかがでしょうか。
もし、何かをトリガーとして訪れる調子の悪い日に、手放したもののことを思い出して後悔してしまうとしたら、
「あ、調子の悪い日のターンが来た」と思って、
自分の感情を観察してみるのはいかがでしょうか。
いつか過ぎ去る、と考えながら観察してやり過ごすという方法です。
捨ててよかった理由を列挙して、何回でも自分を納得させる
また、しばらくスッキリしていられたということは、捨ててよかった理由があるということですよね。そのものを手放したことで得たものがたくさんあるはずです。
・何もない空間を得た。
・そのものをメンテナンスするために要する時間を手放し、自由時間を得た。
・掃除の時に、それをどかして掃除したり、それ自体を掃除するための時間を手放し、自由時間を得た。
・視界からものが減ったことで、心理的スッキリ感を得た。
手放したことで得ているものがたくさんあります。それを意識してみてはいかがでしょうか。
何かを手放すと「空間」を得ます。
この何もない空間は、何もないがゆえに、意識しないと目に見えません。
手放したものが置いてあった場所を見て、なくなったものについて後悔し始めたその時、
「でも、あれを手放したから今ここにすっきりした空間が”ある”」という風に、空間を見てみてください。
ご相談者さんは、ものを減らす理由について、ご自身でこのように書かれています。
>>しかし、物がたくさんあり、目に入る情報量が多いことでイライラもしますし、動きづらかったり狭苦しかったり、、、。
>>物はどんどん減らしたい!と考えるようになりました。
捨てたものを思い出して辛くなるたびに、
「でも、あれを手放したことで目に入る情報量を減らせたし、イライラせずに済んだし、動きやすい導線をとれるようになったし、狭苦しい部屋が広く使えるようになったし、得たものもたくさんある」
ということを毎回心の中で思い出して、
何度でも自分を納得させてみることをおすすめします。
ものを少なく保つ目的を明確にする
それから、私がものを少なく保つモチベーションについてお話しします。これが、ものに対する執着を手放す手助けになればと思います。

私がものを少なく保っているのは、虫を発生させないためです。
あの黒いイニシャルがGの虫が本当に嫌いで、絶対に遭遇したくないと考えています。
そして、それ以外にも「カツオブシ虫」という虫も発生させたくないです。
この虫は2mmくらいのごく小さい虫で、ほこりや髪の毛も餌とします。
幼虫は絶食状態でも冬を越すことができます。衣類を餌として繊維を食べ、服に穴を空けます。
一度に50〜100匹の卵を産み、一度繁殖したら家の中から駆除するのが大変だと言われています。
家の中は安心する空間であってほしいです。
上記の虫を発生させないことに主眼をおいて部屋作りしています。
特に、「ほこりや髪の毛を餌とする」という部分をいつも意識しています。
本棚ではなく本箱に入れているのは、自力で気軽に動かしたいからです。
本棚だと、家具と壁の間に溜まったホコリの掃除が困難ですし、年に数回夫の力を借りて本棚自体を動かさないと掃除ができません。
本箱なら、自力ですーっと動かして掃除機をかけられます。
虫が逃げ込む先を作らずにすみます。


部屋の表にものを極力置かないようにしています。
家具は、選べるならキャスター付きで動かせるか、脚つきのものを選ぶようにしています。

ものを少なく保つことで、掃除が楽になります。
部屋中掃除が行き届けば、あの虫の発生を抑えられるはずです。
そう考えると、手放したあれやこれも、虫を発生させない部屋作りにおいて意味があったと思えます。
「あれを捨てていなければ今使えたのにな。でも、あれを手放したことで掃除しやすくなったし、メンテナンスの時間も手放せたしな。どうしても必要だと思ったらもう一度買えばいいけど、そこまでどうしても必要なものではないから、まあいいか」
と考えます。
ご相談者さんにとっての"ものを減らす目的"がありますよね。
そのものを捨てたことで、目的を達成できているかどうか振り返ってみることで、
捨てたものを思い出す辛さを乗り越えられるのではないかと思います。
長くなりました。
何か少しでもお役に立てる部分があれば幸いです。
おわり。
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